干物女の黒歴史ⅲ

干物女の黒歴史ⅲ

自我がすっっっごい

渋谷に住みたかったけど西葛西に住んだ鬼

渋谷に、住みたかった。

渋谷しか知らなかったから。


四方八方が田んぼに囲まれた秋田県に住んでいた私が渋谷の情報を手に入れたのは漫画「GALS」だった。小学生の頃にGALSごっこをやってマルキューやハチ公を知った。(絶対に美由役は譲らなかった)マミの池袋やタツキチの町田も名前だけはおぼえたが、その町の全容を知っていたのは渋谷しかなかった。

渋谷へのあこがれを胸に、友達と一緒に近所のスーパー「いとく」のトイレであけたピアスの穴をお供に上京した。耳たぶのちょっと上のほうにあいちゃったピアス。

でも私が上京してはじめて住んだのは住みたかった渋谷ではなく西葛西だった。学生寮があるという理由だけで西葛西の寮に入った。ただもちろん遊ぶ場所は渋谷しか知らないので、毎日のように九段下乗り換えで渋谷に向かった。渋谷のスイーツパラダイスが主食だった。10キロ太った。あこがれのマルキューのセシルマクビーで服を買った。たまにINGNIでも買った。ゼブラ柄しか着なかった。毎日たくさんの友達とプリクラのメッカでプリクラを撮った。

西葛西にはほぼ帰らなかった。

度々ブログには書いているが、秋田出身は田舎者であるという負い目からか、とにかく舐められちゃいけねぇ!という思いだけで見た目を派手にすることにこだわった。大学には(なめられるので)すっぴんで行けなかった。遅刻しそうなときにはあゆみたいなサングラスとヒョウ柄のブルゾンにでっかい花のピアスをつけて行った。

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鬼ギャルじゃなくてもはや鬼

毎日のように新歓があった。野球サークル、オールラウンドサークル、テニスサークル、アカペラサークルの4つに入った。渋谷で寝ゲロする先輩にびっくりした。オールが続いたのでいよいよ西葛西の寮には帰らなくなったが、その度に寮の友達が名札を裏返しにしてくれていた。寮には帰ってきたら名札を裏返しにするというルールがあったので、常にいない状態だとバレてしまうのであった。

「GALS」で見たとおり渋谷は楽しい!眠らない街って本当だったんだ!!全くホームシックにならないまま時が過ぎた。刺激的な渋谷に溺れた。

 

時は過ぎ・・・東京に来て10ね…10年!?!?10年!?!?!?!が経った10年?!!?!?じ…じゅうねん!?!??!?!?!

 

渋谷に住みたかったけど西葛西に住んでいた頃のことを思い出すと、なぜか西葛西の寮でのことのほうが鮮明に覚えていることに気付く。
有名なドーミー系列の寮だったので、「ドーミーズ」という名前を付けていつも同い年・同じ大学の4人で遊んでいたこと。
4人みんな朝ご飯でパンにチョコクリームを塗ることが流行って太ったこと。
みんな綺麗好きなので誰かの部屋でご飯食べるときには匂いが付くのが嫌だ!と言って必ず既にくさくて汚い私の部屋にきて食べていたこと。
ドーミーズで「学校の階段」をレンタルしてみんなで叫びながら見たこと。
水嶋ヒロガチ恋していた1人をみんなで応援していたこと。笑
起きれない私をいつも扉ドンドンして起こしに来てくれたこと。
ジャルジャルのコントを見て大笑いして廊下で真似したこと。
NARUTOにハマったこと。
吉野家の牛鍋御膳の美味しさに気が付いたこと。
サニーモールのしまむらに服を買いに行ったこと。
カラ館でオールしたこと。
オールした後に寮が開く時間までジョナサンにいてオニオングラタンスープの美味しさに感動したこと。
朝には江戸川区球場で野球をやる子供たちの声で起きること。
毎日20:30になるとディズニーの花火がちょっと見えること。

結局、今も毎年誕生日に連絡をくれるのは西葛西の「ドーミーズ」のメンバーなのだ。定期的に会うのも「ドーミーズ」のメンバー。渋谷で遊んでいた友達たちとは全く連絡を取っていない。

 

 

なんだよぉーーーーー!!!!!!!!!!!!!
武装してた渋谷より常にすっぴんでいた西葛西のほうが本当の友達に出会えてるじゃんかよぉ~~~~~~~~~!!!!!!!!!!

 

 

西葛西に住んでよかった。 

せばまんつ!

 

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